
監査基準・監査実施準則・監査報告準則(最終改正:平成3年12月26日)
監査基準
第一 一般基準
第二 実施基準
第三 報告基準
監査実施準則
一 通常実施すべき監査手続
二 監査要点
三 監査手続(監査技術)
四 監査計画の設定1
五 監査計画の設定2
六 組織的監査
七 他の監査人
八 監査調書
九 経営者による確認書
監査報告準則
一 監査報告書の記載方式
二 監査の概要
三 財務諸表に対する意見の表明
四 財務諸表に対する意見の表明の差控
五 特記事項
六 連結財務諸表に係る監査報告書の作成
監査基準
第一 一般基準
一 企業が発表する財務諸表の監査は、監査人として適当な専門的能力と実
務経験を有し、かつ、当該企業に対して独立の立場にある者によって行わ
れなければならない。
二 監査人は、事実の認定、処理の判断及び意見の表明を行うに当たって、
常に公正不偏の態度を保持しなければならない。
三 監査人は、監査の実施及び報告書の作成に当たって、職業的専門家とし
ての正当な注意を払わなければならない。
四 監査人は、業務上知り得た事項を正当な理由なく漏えいし、又は窃用し
てはならない。
第二 実施基準
一 監査人は、十分な監査証拠を入手して、財務諸表に対する自己の意見を
形成するに足る合理的な基礎を得なければならない。
二 監査人は、適切な監査計画に基づいて、組織的に監査を実施しなければ
ならない。
三 監査人は、内部統制の状況を把握し、監査対象の重要生、監査上の危険
性その他の諸要素を十分に考慮して、適用すべき監査手続、その実施時期
及び試査の範囲を決定しなければならない。
第三 報告基準
一 監査人は、財務諸表に添付して公表される監査報告書に、実施した監査
の概要及び財務諸表に対する意見を明瞭に記載しなければならない。
ニ 財務諸表に対する意見の表明は、財務諸表が企業の財政状態及び経営成
績を適正に表示しているかどうかについてなされなければならない。
三 監査人は、自己の意見を形成するに足る合理的な基礎が得られないとき
は、財務諸表に対する意見の表明を差控えなければならない。
四 監査人は、企業の状況に関する利害関係者の判断を誤らせないようにす
るため特に必要と認められる重要な事項を監査報告書に記載するものとす
る。
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監査実施準則
一 監査人は、財務諸表の監査に当たり、監査基準に準拠して通常実施すべき
監査手続を実施しなければならない。
通常実施すべき監査手続は、監査人が、公正な監査慣行を踏まえて、十分
な監査証拠を入手し、財務諸表に対する意見表明の合理的な基礎を得るため
に必要と認めて実施する監査手続である。
二 監査人は、十分な監査証拠を入手するため、取引記録の信頼性、資産及び
負債の実在性、網羅性、評価の妥当性、費用及び収益の期間帰属の適正性、
表示の妥当性等の監査要点に適合した監査手続を選択適用しなければならな
い。
三 監査人が選択適用すべき監査手続には、実査、立合、確認、質問、視察、
閲覧、証憑突合、帳簿突合、計算突合、勘定分析、分析的手続等がある。
監査手続の適用は、原則として試査による。
四 監査人は、あらかじめ企業の実情に適した監査計画を設定しなければなら
ない。
監査計画は、監査の実施の過程において、事情に応じて適時に修正されな
ければならない。
五 監査人は、監査計画の設定に当たり、財務諸表の重要な虚偽記載を看過す
ることなく、かつ、監査を効率的に実施する観点から、内部統制の状況を把
握するとともにその有効性を評価し、監査上の危険性を十分に考慮しなけれ
ばならない。
内部統制の有効性を評価するに当たっては、内部統制組織の整備と運用の
状況のみならず、それに影響を与える経営環境の把握と評価を行わなければ
ならない。
監査上の危険性を評価するに当たっては、監査対象項目に内在する虚偽記
載の発生の可能性に留意するのみならず、経営環境を把握し、それが虚偽記
載の発生をもたらす可能性を考慮しなければならない。
六 監査人は、適切な方針の下に指揮命令の系統及び職務の分担が明かな組織
によって監査を実施するとともに、適当な審査機能を備えなければならない。
七 監査人は、他の監査人の監査の結果又は監査報告書を利用するかどうか、
また、これを利用する場合におけるその程度及び方法については、当該他の
監査人によって監査された財務諸表または財務諸表項目の重要性及び他の監
査人の信頼性の程度その他を勘案して、監査人自らの判断により、これを決
定しなければならない。
監査人は、他の監査人の監査の結果又は監査報告書を利用するに当たって
は、必要に応じて当該他の監査人に対してその実施した監査手続とその結果
について質問等を行い、又は監査手続の追加を要請する等の措置を講じなけ
ればならない。
八 監査人は、監査の実施とその管理を行うため及び次期以降の監査の合理的
な実施を図るための資料として監査調書を作成しなければならない。監査調
書は、また、監査人が職業的専門家としての正当な注意をもって監査を実施
し、監査報告書を作成したことを立証するための資料となる。したがって、
監査調書は、完全性、秩序性、明瞭性その他の諸要件を具備しなければなら
ない。
監査人は、監査終了後も相当の期間監査調書を整理保存し、依頼人の許可
なくして、その全部又は一部を他人に示してはならない。
九 監査人は、経営者による確認書を入手しなければならない。確認書には少
なくとも次に掲げる事項が記載されなければならない。
1.財務諸表の作成責任が経営者にある旨
2.監査の実施に必要なすべての資料を監査人に提供した旨
3.重要な偶発事象及び後発事象
監査人は、確認書を入手したことを理由として、通常実施すべき監査手続
を省略してはならない。
監査報告準則
一 監査報告書の記載方式
監査人は、監査報告書に実施した監査の概要及び財務諸表に対する意見を
簡潔明瞭に記載し、作成の日付を付して署名押印しなければならない。
二 監査の概要
実施した監査の概要については、次に掲げる事項を記載しなければならな
い。
(一)監査の対象となった財務諸表の範囲
(二)監査が 「監査基準」 に準拠して行われた旨
(三)通常実施すべき監査手続が実施されたかどうか、通常実施すべき監査
手続のうち重要な監査手続が実施できなかったときは、その旨及びその
理由
三 財務諸表に対する意見の表明
(一)財務諸表が企業の財政状態及び経営成績を適正に表示していると認め
られるときは、その旨を記載しなければならない。
(二)財務諸表が企業の財政状態及び経営成績を適正に表示していないと認
められるときは、その旨及びその理由を記載しなければならない。
(三)財務諸表に対する(一)又は(二)の意見の表明に当たっては、次に
掲げる事項を記載しなければならない。
1 企業の採用する会計方針が、一般に公正妥当と認められる会計基準
に準拠しているかどうか、準拠していないと認められるときは、その
旨、その理由及びその事項が財務諸表に与えている影響
2 企業が前年度と同一の会計方針を適用しているかどうか、前年度と
同一の会計方針を適用していないと認められるときは、その旨、その
変更が正当な理由に基づくものであるかどうか、その理由及びその変
更が財務諸表に与えている影響
3 財務諸表の表示方法が、一般に公正妥当と認められる財務諸表の表
示方法に関する基準に準拠しているかどうか、準拠していないと認め
られるときは、その旨及び準拠したときにおける表示の内容
四 財務諸表に対する意見の表明の差控
重要な監査手続を実施できなかったこと等の理由により財務諸表に対する
意見を形成するに足る合理的な基礎が得られないときは、財務諸表に対する
意見の表明を差控える旨及びその理由を記載しなければならない。
五 特記事項
重要な偶発事象、後発事象等で企業の状況に関する利害関係者の判断を誤
らせないようにするため特に必要と認められる事項は、監査報告書に特記事
項として記載するものとする。
六 連結財務諸表に係る監査報告書の作成
連結財務諸表に係る監査報告書の作成は、一ないし五に定めたところに準
じて行うものとする。
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